判型の違う本が数冊と、印刷用に並べた古い写真

この記事の要点

文章を続けて読むか、表や数字を見比べるかで文字の向きを選びます。判型と文字の大きさを組み合わせて試し、読む人の見やすさ、本の厚さ、重さを確認してから製本を決めます。

縦書きは回想の文章に、横書きは表や英数字の多い内容に向く

自分史に縦書きが多いのは、回想や会話を続けて読む形が、読み慣れた随筆や物語の本に近いためです。縦書きにすると文章に格が付く、という決まりではありません。読者がいつも読む本や、原稿の内容を基準に選びます。

仕事の記録で数字やアルファベットが多い場合は、横書きが読みやすいことがあります。家族それぞれの出来事を並べた表や、道具の説明を多く入れる本にも向きます。例:回想の本文は縦書きにし、巻末の家族史の表だけ横書きにする構成も相談できます。

途中で向きが変わるページは、読み進める順番を確認します。文字の向きと本を開く向きは関係するため、表の置き方まで含めて見本で確かめます。縦書きに直す際は、英字や年月日の見え方も一緒に点検してください。

文字を大きくすると読みやすさと引き換えに厚さが増す

高齢の読者に渡すなら、大きめの文字を出発点に考えます。ただし、文字だけ大きくして行間を詰めると、行を追いにくくなることがあります。見出し、本文、写真説明を含めた紙面を、実際の大きさで読んでもらうことが大切です。

当サイトのページ数ツールでは、A5判の縦書きを43字×18行とする設定例を使っています。さらに文章の様子を「ふつう」とした場合、改行による空きを見込み、次のように文字サイズによる違いを比べます。規格として決まった字数や、印刷結果を保証する値ではありません。

A5判の文字設定本文の入る字数の設定例
標準(11〜12pt相当)1ページ約650字
大きめ(13pt相当・高齢の読者向け)1ページ約520字

同じ原稿なら、字数の少ない設定ほどページが増え、同じ紙では厚くなります。写真、章の始まり、余白によっても変わるので、ページ数の目安計算で比べた後に試し組みを行います。予算のために文字を小さくする前に、重複した話や写真の配置を見直す方法もあります。

判型は持ちやすさと資料の見やすさで選ぶ

判型とは、本の仕上がりの大きさです。机に置いて家族で見る本と、手に持って長く読む本では、扱いやすい大きさが異なります。次はページ数ツールで案内している判型の特徴です。

判型選ぶときの目安
文庫判(A6)持ち歩きやすいが文字は小さめになりやすい。配る本より自分用に向く
B6判運営会社の自分史の料金例で使われている判型。文章中心の自分史に多い
四六判書店に並ぶ単行本に近い大きさ。ハードカバーにも向く
A5判文字を大きくしても字数が確保でき、写真や年表も入れやすい。自分史で多く選ばれる判型

手元の本を実際に開き、文字の読みやすさだけでなく、持つ手が疲れないかも確かめます。小さい判型に大きな文字を使えば、本文のページ数は増えやすくなります。大きい判型でも、写真を細かく並べれば見えにくくなるので、紙面の使い方まで合わせて選びます。

上製本と並製本は丈夫さ・重さ・費用を合わせて比べる

上製本は、硬い芯のある表紙を使うハードカバーの本です。表紙が本文を保護し、長く残す記念の本として検討できます。一方、並製本はソフトカバーとも呼ばれ、しなやかな表紙で比較的軽く、手に取って読みやすい作りです。

同じような内容なら、上製本は費用や重さが増えやすくなります。保存性は製本だけで決まらず、湿気や直射日光を避ける保管も関係します。大切な本だから必ず上製にする、と決めず、読む人が日常的に開きやすいかを考えます。

運営会社の料金例では、例3「少し豪華に」がハードカバー 四六判です。ただし、ほかの例とは原稿や編集などの条件も違います。製本だけの差額を知りたい場合は、費用の記事を参考に同じ仕様で比べてください。

本文レイアウトは代表的なページを見せて相談する

運営会社では、本文のレイアウトは、Wordで自分で行うか、デザイナーに依頼できる。レイアウトとは、文字、見出し、写真を紙面に配置する作業です。文章を整える編集とは作業が異なるので、どちらを頼みたいかを伝えます。

相談時には、文章が続くページ、会話の多いページ、写真や年表の入るページを用意します。「母にも読める大きさにしたい」「古い地名に読み仮名を付けたい」と、読者と困っている点を具体的に伝えます。見本ができたら、読みやすいページだけでなく、情報の多いページにも同じ設定が合うかを見ます。

ルビ・行間・余白は本文見本で調整する

ルビは、漢字のそばに添える読み仮名です。珍しい人名や昔の地名に役立ちますが、本文より小さいため、付け方によっては読みにくくなります。必要な語を原稿に記し、ルビの文字サイズや行間を依頼先と相談してください。

本を綴じる内側の余白が狭いと、文字が奥に入り込んで見えにくくなります。外側にも、指で持つときに文字を隠さない余白が必要です。完成した本に近い見本を開き、本文、ルビ、ページ番号まで無理なく追えるか確かめます。

写真説明だけ小さくしすぎていないかも点検します。本文の読みやすさを決めたら、写真と資料の載せ方を合わせて検討してください。表紙と背表紙の寸法は、本の厚さが見えてから装丁へ反映します。

この記事に関する質問

文字の大きさは家族全員に合わせる必要がありますか?

まず主に読んでほしい人が無理なく読めるかを確かめます。好みが分かれる場合は、同じ原稿を違う設定で紙に出し、読む距離や持ち方も含めて比べてください。見出しや写真説明も、本文と一緒に確認すると判断しやすくなります。

出典・参考

本文のレイアウトと表紙は、頼むこともできます。

本文のレイアウトは、Wordで自分で行うか、デザイナーに依頼できる。既製型の装丁は100種類以上から選べて無料。デザイナーによるオリジナル装丁は有料。判型とページ数が決まったら、自動見積もりで金額を確かめてください。