この記事の要点
写真は原本を傷めずに画像化し、載せる大きさで見え方を確かめます。年・場所・人物の説明を添え、資料の読みやすさと写真が使う紙面を一緒に考えると、本の分量を決めやすくなります。
古い写真は剝がさず、原本の状態に合う方法で画像にする
紙焼き写真は、スキャナーで読み取って画像にできます。裏に日付や名前がある場合は、その面も記録しておきます。画像化する前に、誰から借りた写真か、どの場面に使うかをメモすると、後で返却や説明の確認がしやすくなります。
アルバムに貼られた写真は、無理に剝がさないでください。表面が裂けたり、台紙と一緒に折れたりするおそれがあります。ページごとのスキャンや撮影を相談し、傷みやすいアルバムを強く開いて押さえつけることも避けます。
ネガは光を透かして読み取るため、紙焼き写真とは扱いが異なります。家庭の機器で対応できるかを確認し、難しければスキャンを依頼します。運営会社にもスキャニングのオプションがあるので、原本の種類、受け渡しと返却方法を先に伝えます。
スマホで撮るときは反射・影・傾きを確かめる
スマホで写真を撮り直すなら、明るさが均一で、光が表面に映り込まない場所を選びます。カメラを写真の正面に向け、斜めから撮って長方形がゆがまないようにします。手や端末の影、アルバムの透明シートの反射も確認してください。
撮った直後に拡大して、顔や衣服の輪郭がぼけていないかを見ます。加工前の画像を保存し、傾きや明るさを調整したものは別に残します。家族へ送る際に画像が縮小される場合もあるので、印刷用には元のファイルを渡します。
写真の黄ばみや傷を直したい場合も、まず元の状態を保存します。背景や人物を消す加工は、当時の状況を変えて見せることがあります。何を直し、何を記録として残すかを家族や制作担当者と相談してください。
写真は実際に載せる大きさで鮮明さを判断する
解像度は、画像がどれくらい細かい点でできているかを表します。印刷では1インチあたり300画素前後が目安ですが、元の写真のぼけまで直るわけではありません。小さな画像を大きく載せると、輪郭や細部が粗く見えることがあります。
集合写真から本人だけを切り抜く場合も、残った部分を引き伸ばすため注意が必要です。まず使いたい大きさで紙に出して、表情を見分けられるかを確かめます。鮮明さが足りなければ小さく載せる、別の写真にする、文章で様子を補う方法があります。
古い写真が少し不鮮明でも、その時代の暮らしを伝える資料にはなります。鮮明さだけで選ばず、「この写真で何を伝えたいか」を考えます。仕上がりが気になる写真は、制作担当者に印刷したときの見え方を相談します。
カラー口絵には色を残したい写真を集める
口絵は、本文の前などにまとめて置く写真や図版のページです。家族の集合写真や故郷の風景をカラー口絵に集め、本文をモノクロにする作り方があります。本文のそばで見せたい写真と、まとまった写真ページで眺めたいものを分けます。
例:冒頭では家族と住まいの写真をカラーで紹介し、仕事の章には当時の職場の写真をモノクロで添えます。口絵に置いた写真には、どの時期の話と関係するかが分かる説明を付けます。カラーにできる位置や紙の選択は依頼先と相談し、費用への影響は出版費用の記事で確認してください。
写真の説明には年・場所・人物を添える
キャプションとは、写真のそばに付ける短い説明です。本人にはすぐ分かる場面でも、子や孫には人物や撮影時期が分かりません。年、場所、写っている人の関係を基本にし、本文と同じ呼び方で説明します。
例:「小学校に入る前の春、自宅の庭で。左から母、私、兄」。正確な年が不明なら、推測を確定した年月日にせず「入学前ごろ」「撮影年不明」とします。写真の裏の書き込みと家族の記憶が違うときも、分かる範囲を記します。
写真番号や場面名を原稿と画像ファイルで揃えると、似た写真の取り違えを防げます。掲載する写真と説明を、写っている人にも見てもらいます。家族以外に配る範囲まで含めた配慮は実名とプライバシーを参照してください。
年表や手紙は読める形にしてページ数へ加える
年表、家系図、手紙、辞令、地図も、文章の背景を伝える資料になります。資料全体を小さく縮めるだけでは文字が読めなくなります。横長の年表や家系図は見開きにする案を考え、中央の綴じ目に名前や重要な線が埋もれないようにします。
手紙や辞令は、原本の姿が分かる画像と、重要な部分の抜き書きを組み合わせる方法があります。抜粋したことを明記し、原文にない言葉を補うなら説明と区別します。地図や手紙を載せる際の確認事項は引用と写真の権利にまとめています。
写真や資料が増えるほど、文字を置ける面積は減ります。枚数が同じでも、大きく置く写真や長い説明が多ければ本は厚くなります。ページ数の目安計算には写真の枚数と大きさを反映し、年表や家系図、口絵を本文と重複して数えないよう整理してください。
この記事に関する質問
借りた写真を返すとき、何を残しておけばよいですか?
画像データと掲載用の説明に加え、借りた相手、元のアルバムの位置、掲載の了承内容を控えます。返却前に画像が開けるかを確かめ、返した日も記録すると、後で確認が必要になった際に連絡しやすくなります。
出典・参考
- お手軽出版ドットコム「出版の流れ」(2026年9月16日確認。写真原稿の受け渡し)
- お手軽出版ドットコム「オプション」(2026年9月16日確認。スキャニングの案内)
- ページ数の目安計算(当サイトの写真面積とページ数の設定例)