開いた写真アルバムと、手書きの年表を書き込んだノート

この記事の要点

資料を集めて年代別に分け、分かる出来事を年表に置いてから仮の目次を作ります。資料が全部揃うまで待たず、準備の区切りと小さな作業時間を決めると書き始めやすくなります。

準備は資料集めから年表、仮の目次へ進めます

自分史の準備では、いきなり長い文章を書くより、思い出を確かめられるものを机に集めます。何が手元にあり、何が足りないかが見えると、探す順番を決められます。本になるまでの全体像は自分史の書き方を参照し、ここでは書き出す前の準備を進めます。

用意する順番は、資料を集める、年表に出来事を置く、目次を仮に決める、です。資料がなくても覚えていることは書き留め、確かめたい箇所だけ印を付けます。入学や就職といった節目に限らず、住まい、通っていた店、家族の呼び名も材料になります。

最初に「どの時期を、誰に向けて残すか」をメモしておくと、探しものが際限なく広がるのを防げます。例えば親になってからの暮らしが中心なら、その頃の写真や手帳から手を付けられます。全生涯の資料を同時に広げなくても始められます。

資料は残っていそうな場所と組にして探します

思い出の品と年月を確かめる書類は、保管場所が違うことがあります。アルバムの棚だけでなく、書類の引き出しや古い鞄も候補になります。次の一覧で、持っているものに印を付けると探しやすくなります。

集めたいもの探す場所の例分かることの例
写真・アルバム本棚、押し入れ、親族の家、写真データの保管先人物、住まい、行事
手帳・日記机、古い鞄、年ごとの書類箱予定、当日の出来事、気持ち
履歴書・辞令仕事の書類、退職時に持ち帰った箱勤務先、異動、役割
年賀状・手紙葉書の束、便箋の箱住所、交流、近況
通知表学校の作品を入れた箱、実家の棚学校名、学年、当時の評
新聞の切り抜きスクラップ帳、日記の間関心を持った出来事
家系図・母子手帳家族の重要書類、親が保管した箱家族のつながり、生まれた頃の記録

他の家族が保管している資料は、必要な範囲を伝えて見せてもらいます。借りるときは持ち主と返す予定を記録し、原本と複写を混同しないようにします。見つけたものをすぐ本に載せると決めず、まずは確認用の材料として集めます。

家族には時期と知りたいことを添えて頼みます

「昔のことを全部教えて」では、相手もどこから話せばよいか迷います。「引っ越す前の家の写真を見たい」「その頃の通学の様子を聞きたい」と、場面を絞って頼みます。自分史に使うためだと伝え、文章にした後で確認してもらう予定も共有します。

頼み方の例:「昔の家での暮らしを自分史に残そうと思っています。写真を見ながら、覚えていることを聞かせてもらえますか。載せる文章は、できてから確かめてもらいたいです。」このように、聞く目的と次の作業を示すと協力する側も見通しを持てます。

聞いた内容には、誰からいつ聞いたかを添えます。写真の裏書きで分かった年月と、人の記憶から分かった年月も区別しておきます。話を文章にする方法は家族で進める聞き書きへつなげます。

資料は年代別の封筒や箱に分けて戻せるようにします

集まった資料を、幼少期、学校時代、働き始めた頃などのまとまりに分けます。封筒や箱には対象の年代を書き、詳しい年が分からないものは「時期未確認」に入れます。無理に年代を決めると、誤った日付がそのまま本文へ入りかねません。

原本には直接書き込まず、整理用の紙に資料名、持ち主、しまった場所を記します。複数の時期に関係する手帳は、切り離さず保管し、年表側から所在を引けるようにします。写真と手紙が同じ場面のものなら、共通の短い呼び名を付けておきます。

データの場合も年代別のフォルダーを作り、編集前の控えを残します。紙を見つけた順番と、本へ載せたい順番は別に管理します。「学校の箱の集合写真」と分かるだけでも、執筆中の探し直しを減らせます。

道具は書き続けやすさと直しやすさで選びます

慣れた道具なら準備に時間を取られずに始められます。後で文章の順番を変えやすいか、本人が読み返せるかも考えます。最初から本の紙面を再現する必要はありません。

  • 手書きは、ノートに図や矢印も交えて思いつきを残せます。ページの順番を付け、書き直した紙を区別しておきます。
  • Wordは、加筆や章の並べ替えに向きます。章の見出しを付け、保存先と新しい原稿の名前を決めます。
  • スマホの音声入力は、話すほうが楽な人の下書きに使えます。変換された人名や年月を、話した直後に読み返します。

手書きで材料を集めてから家族が入力するなど、組み合わせてもかまいません。選ぶために同じ思い出を短く試し書きし、負担が少ない方法を確かめます。提出する原稿の整え方は原稿の作り方で扱います。

準備の期限は執筆を始めるための計画例として置きます

例えば、最初の1〜2か月で手元と実家の資料を集め、その間に年表へ分かることを記入し、区切りの日に仮の目次を作る計画です。これは必要期間の決まりでも利用者の平均でもありません。資料の量や家族の都合に合わせ、未確認のものを残して本文へ進めます。

途中で止まりやすい場合は、「週に1回、1年分ずつ整理する」といった小さな予定を試せます。その日にしたことと次に探す資料をメモして終えると、再開時に迷いません。できなかった分を積み上げて負担にせず、次の作業から戻ります。

自分史年表メーカーで土台を作り、文章がたまったらページ数の目安計算で本の厚さを考えられます。準備の終了は資料の全件発見ではなく、書きたい時期と場面が見えたときです。仮の目次を横に置き、書けるところから本文を始めます。

この記事に関する質問

引っ越しで昔の資料を処分してしまった場合はどうしますか?

覚えている場所や人の名前を先にメモし、手元にある最近の資料から振り返れます。親族が持つ写真に自分が写っている場合もあるので、対象の時期を伝えて聞いてみてください。資料のない時期は、記憶に基づく記述だと分かる形で書けます。

出典・参考

書き終える前から、本の姿を考えておくと迷いません。

年表を作ると本文の年月の食い違いが減り、原稿の分量が分かるとページ数と費用の見通しが立ちます。どちらも無料で、このサイトの中で使えます。